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ゴーン逃亡劇 ところでこれは現場が悪いのか?

今年の年末年始一番の話題といえば、やはりゴーン逃亡劇でしょう。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200102/k10012234281000.html

 

メディア情報を並べると、どうやら以下のような脱出作戦だったようですね。

・数ヶ月前から妻とともに計画

・民間のセキュリティ会社が関与

レバノン政府関与で日本出国時は偽造パスポート? 荷物に紛れた?

・フランスのパスポートは、裁判所が鍵付きの箱にて携帯許可

・鍵は日本の担当弁護士が管理

・2019年12月28日 音楽隊を装いゴーン自宅へ民間セキュリティ会社が訪問

コントラバスの箱の中にゴーン氏隠れる

・箱で自宅を脱出

・そのまま関西国際空港

レバノンの外交特権で荷物検査をすり抜ける?

・プライベートジェットのボンバルディア チャレンジャーにて12月30日トルコへ

・トルコでチャーター機を乗り換え、レバノン

レバノン到着 フランスのパスポートを使って入国

・まんまとレバノン入り

・2020年1月2日 国際刑事警察機構ICPO)がゴーン氏身柄引き渡しをレバノン法相へ要請、先方は受理するも動かず

・ゴーン氏は本の執筆と映画で日本の司法制度を批判すると予告

 

・・・とまぁこんな感じでしょうか。

 

私は、日本の地方空港の出入国検査はザルである、ということを聞いたことがあったので、この話を耳にしたとき、きっと広島、岡山、新潟、茨城空港あたりから出国したのだろうと想像していました。

また、その後の報道で「地方の目立たない空港」から出国した、と関係筋からの情報があった、との記事があり、私の予測は正しいものと自信を持っていました。

ところがところが、出国空港はなんと「関西国際空港」・・・

 

マジっすか!!! (;゚Д゚)!

 

どこが「地方の目立たない空港」やねん!!!

 

ということで、日本の主要玄関口の一つ、関空でミッション・インポッシブルをやられてしまった日本の法務行政機関、赤っ恥もいいとこ、世界中の国家はもちろん、テロリスト等、黒い方々に「日本はザル」であることをトップニュースで知られてしまった。

これからどうやって落とし前つけるのでしょう、特に法務省

少なくとも誰かが責任を取らないと終われないし、再発防止はどうするんでしょうねぇ。脱出ノウハウはゴーン氏が今後映画で公開してしまいますし・・・

 

・・・と、ここまで書いてきましたが、やはり事件は現場で起きているのです。

日本の上層部というのは、大抵の場合現場を知りませんし、現場を無視して意思決定する傾向があります。

そのため、我社の工場も現場を無視した経営でボロボロになり、大赤・・・おっと誰か来た。

 

ゴーン逃亡劇の解説は各著名人がこぞって行っていますので、私は少し視点を変えて考えてみました。

 

まず、訪日外国人数ですが、2018年は31191856人います。

出典:https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/marketingdata_outbound.pdf

入国審査管は、H24時点で2050人います。

出典:http://www.moj.go.jp/content/000110204.pdf

ここで、入国審査官一人あたりの対応外国人数を計算すると

31191856/2050=15215.5人/人

入国審査官は、8時間労働で、年240日働くとすると

15215.5/(8x240)=7.92人/時 となり、一時間あたり8人相手をします。

 

そうなると、一人あたり7.5分以内に、ゴーン氏なのかミスター・ビーンなのか判断しなければなりません。

今回ゴーン氏がパスポートコントロールを通過したかどうかは定かではありませんが、仮に偽造パスポートでパスポートコントロールを通過したとすると、審査官はおそらくパスポートの写真と本人の写真が一致しているかどうかしか見ないでしょう。

そのため、ゴーン氏に似ているミスター・ビーンなのか、ミスター・ビーンに似ているゴーン氏なのかは、人間の目では判断できないと思われます。

パスポート内のデータは、当然、パスポートに記載されている、偽装された人物のデータが入っているでしょうから、これでゴーン氏と気づくかどうかは難しいです。

そうなると、出国時であっても、外国人に対しては指紋や顔認証などで確認する必要が出てきます。特に今回は被告人ですから、警察がデータを取って、そういった管理をしても人権侵害等には当たらないと思われます。

 

また、入国審査官1人で対応すると、仮にその審査官が金と女で買収されていた場合は容易に通過できることでしょう。

そうなれば、ダブルチェックなんかも必要そうですね。

 

ということで、今後の教訓としては、IT技術などを加えた、組織のシステムを強化しなければならないでしょう。

決して、今回の現場担当者一人を吊し上げて責任取らせて終わり、という話ではないはず。

日本の上層部は、自己保身に走るあまりこのようなことをしがちですが、しっかりシステムを再設計、再構築し、世界に笑われない出入国管理システムにしていただきたいものです。

 

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